早期リタイア(FIRE)のその先に何を求めるか?

こんにちは。きいろです。

世の中には、さまざまな理由で早期リタイア(FIRE)を目指している人がいると思う。

自由な時間が欲しい、労働からの解放、合わない人間関係に疲れた・・など、一般的にはそんな感じでしょうか。

僕が早期リタイアを目指す理由は至極単純、働きたくないから、です。


子供の頃から疑問に思っていた。

「なぜ大人は満員電車になって苦しい思いをしてまで会社に行くのだろう」

親からは、世の中そういうものだ、だの、大人になればわかる、だの、曖昧な言葉で濁された。

大人になったからは徐々に考えがより変化していって「なぜ満員電車に乗って通勤することを普通のことだと思って耐える人ばかりなのだろう」と考えるようになった。

通勤時に電車が混んでいるとか、嫌でも働かないといけないというのは当然理解できるし、それを回避する手段がないので仕方なく行動している人がほとんどだということはもちろん理解している。

だけど、それを「仕方のないこと」と納得して受け入れていることに違和感を感じ続けていた。


僕は都内でも屈指の超混雑すると言われることで有名な路線で数年間通勤をしていた。

お金がなかったこともあったけど、本当に「そういうもの」なのかを確かめるためという側面もあった。

そして、その結果「やっぱり満員電車に定年まで乗り続ける人生は考えられない」という結論になった。


それから僕は引っ越しをし、会社から歩いて通える場所にマンションを借りるという生活を続けている。

「満員電車に乗りたくない」というのはおそらく誰もが思うことだと思うけど、だからといってそれを回避する手段があるのに実行に移さないのが不思議だった。

金銭的に厳しい方もいるのは理解するが、僕はそれ以上に嫌なことを毎日行うことに苦痛を感じていた。

会社員をしていると、それ以外にもよくわからない規則や、意味が見出せない会議や、性格の合わない人間関係など、個人で解消することが難しい様々なストレスが発生する。

そういった煩わしさから逃れるために、僕は働きたくない、と思っている。

ただし、仮に労働をしなくなって生きていくには困らない程度のお金がある状態になったとして、その先に何があるのか、というところは事前に考えておく必要があると思う。

というのも、最近僕は休日にやることがなく時間を持て余すことがあるから。

「嫌なことからの解放」により時間ができたとしても、これまで労働していた時間が急に自由になったとして、一体何をすればいいのか。

この手の話はネットでもありふれていて、最初は自由になった開放感から楽しめるという。

好きな時間に寝て起きて、ゲームして動画配信サービスで映画を見てYoutube見ながらお酒を飲んで・・

それは楽しいとは思うけど、それしかすることがないとおそらく飽きると思う。


では、その先に何をするのか?

世間では「セミリタイア」なんて言葉もあり、ある程度の資産を気づいたら、そのお金を運用したり取り崩しながら、収入は減るけど楽で責任のないアルバイトで収入を得る、なんていう考え方もある。

その生活が合っている思う人はセミリタイアを目指せばいいと思いますが、僕は「働きたくない」という気持ちが根底にあるのでそこは目指すつもりはない。

そもそも、アルバイト等で収入を得ないと生活が成り立たないという時点で、結局働かないと生きていけないという点ではリタイアできるわけではないので、セミ(半分)リタイアという考え方がいまいち魅力的に映らない。

ただ、今の労働環境が良くなくてストレスなく働ける環境で生活したい、という方にはおすすめだと思う。

またセミリタイアは「無職ではない」という点、「適度に(労働しないといけないという)拘束力がある」という点が地味に強いと思う。

無職だと引っ越しをしたい時の賃貸契約のハードルが格段に跳ね上がるし、適度に労働することで過度な暇な時間ができないという点からも、セミリタイアは「ちょうどいい」のかもしれない。


さて、それでは労働を一切せずに生活するというスタイルの先には、一体何があるのか?

おそらくそれは「人による」というのが回答なのだと思う。

身も蓋もなく聞こえてしまうと思うけど、結局「早期リタイア≒定年後の生活」。

休日にやることがない人が、定年後に突然活動的なることはおそらくないように、働いている時の週末にやることがない人が早期リタイア後に突然別人のように行動することはおそらくない。

おそらく、一般的な定年する方に比べて早期リタイアを実現する人は年齢的にまだ若く体力がある状態の方もいるであろうから、長期の旅行などを計画するものいいと思うが、やはり旅行はお金かかるので何年も継続できるものではないと思う。

あくまで趣味程度の短期旅行を年に数回程度が限界で、圧倒的に日常に費やす時間のほうが長いと想定される。

あとは、これまで過ごしてきたことのない地域へ一時的に移住してみる、なども面白いかもしれませんが、こちらについては、無職であることがネックになってくる。

先述の通り、やはり無職は賃貸契約が結びにくいというのが現実なので、実行するにはある程度計画的に実行する必要がある。

せっかく労働から解放されたのにやることがない、さらに散財するほどの資金もないという生活に耐えきれず再就職する、ということにならないよう、事前に早期リタイアのその先を考えた上で決行する方が良いと思う。

巷では、元本〇〇万円を○%で運用すれば生活費が〇〇円の場合、逆算して〇〇円でリタイア可能・・・などの記事で溢れているが、それは数字の話だけであって、実際にその式だけを意識してリタイアを目指すのは危険だと思う。

生活費を月10万に抑えれば、必要な元本が少なくて済むからリタイアする時期を早められる!と節約生活を推奨する記事も多い。

確かにそれは大事なことではあるものの、最低限の元本だけ準備してリタイアしてしまった場合は、最低限の生活する資金しかなく時間だけが有り余ってやることがない・・という状態に陥りかねない。

だけど、無駄なお金は使えないから好きなものも買えないし旅行も行けない、出かけるときに電車に乗るのも躊躇する・・という光景が目に浮かんでくる。

もはやここまでくると、何のためにリタイアしたのか、何のために生きているのかすら分からないような状態になってしまうことが予想される。

結局は、これまで大半の時間を注いできた労働の時間をどう過ごするか、いわゆる「生きがい」を何に求めるのか、という話になってくるため、答えは人それぞれという結論にはなってしまうが、単純な数字だけではなくこういったことも含めて早期リタイアは計画していくことが大事だと思う。

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